難しい経理の話をするのではありません。
起業の為に絶対に押えておくべき資金に関する話です。
資本金とは、自分たちが出した事業の元手のことですね。
なくなったら嫌ですが、(法的には)なくなってもとりあえず返さなくて
も良いお金です。
一方、借入金(かりいれきん)とは、銀行などから事業の為に借りたお金で、
契約に従い返さなければならないお金です。
また、借入金は元金以外に利息を支払う必要があります。
起業の際、あるいは起業後の判断の際、事業資金の手当てをどのように考え
ますか?
事業資金がいくらいる。自前の資金(資本金)はいくら用意できる。
残りは借入金でいくら調達したい。
と考えるのが一般的でしょう。
しかし、一歩立ち止まって、資本金と借入金の本質について理解しておくことが
大切です。
一言で言えば、「その借入金返せますか?」と言うことですが、
その判断の為の基本的なお話です。単純化してお伝えします。
(1)資本金とは=あなたが最悪出しても良い赤字の最大値です
(2)借入金とは=あなたが最低出さなければならない利益の額です
もう少し、具体的に説明します
(1)「資本金とは=あなたが最悪出しても良い赤字の最大値です」とは、
例えば、資本金100万円用意して事業を始めた場合、最初はなかなか利益が出ない
かも知れませんね。毎月赤字が溜まって行くかも知れませんね。溜めることのでき
る赤字の最大値が資本金と同額の100万円までです。
当たり前ですね。それ以上の赤字は出そうにもお金がないから出せませんね。
(2)「借入金とは=あなたが最低出さなければならない利益の額です」とは
例えば、借入金300万円を期間3年で借りたとします。すると、その同じ3年間で
利益(黒字の額の和)が300万円以上でなければ、借入金の返済はできません。
こちらも当たり前ですね。
(1)(2)を総合すると
資本金100万円で、借入金300万円の会社は、
(1)で、最大、資本金100万円分の赤字を出すことができます
(2)で、最小、300万円分の黒字を出さなければなりません
(1)+(2)で、最小200万円(=300-100)の利益を出さなければならない
ことが分かります
以上のように、考えることが、資金計画の基礎となります。
(但し、実際は、このように大枠で考えた後に、支払と回収の時間差を考慮して
計画を立てることが必要です)
ところで、借入金には利息がつきものですが、この利息については、どのように
考えたら良いのでしょうか?
利息は、収益を計上するための費用です。
利益=収益-費用 ですので、利息の分だけ利益が少なくなります。
例えば粗利10%の取引をしているのに、その取引の為の資金を利息15%で借りて
いたら、▲5%の赤字になってしまい利益が出ませんね?
のように、利益の計画の計算をする際に、利息について考えます。
当然ながら、利息が高いと利益が出ない、利益が出ないと返済ができないの悪循環
になってしまいます
逆に、利息を払っても利益が出せる、利益が出るので返済もできる
新たに利息を払って利益を出すために、新たに借入を行う
と言った、前向きな借入ができれば良いですね。
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愛知県豊田市 井藤行政書士事務所
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2010年09月25日
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