2026年08月31日

事業は勝手に大きくならない。そこには必ず「決断」がある


ほかっておいて大きくなった会社はありません。人を増やす。店を拡張する。新しい設備を導入する。新商品をつくる。新しい地域へ進出する。法人を設立する。新しい事業を始める。事業が一段階大きくなるときには、必ずその前に何らかの「決断」があります。
売上が増えたから人を増やしたのではなく、「これからも仕事が増える」と考えて採用を決断する。店が狭くなったから拡張するのではなく、「もっとお客様を増やせる」と考えて投資を決断する。設備が必要になったから買うのではなく、「この設備を使って生産性や売上を高める」と考えて導入を決断する。

もちろん、その決断が必ず成功するとは限りません。人を採用すれば、人件費が増えます。店舗を拡張すれば、家賃や設備費が増えます。設備を導入すれば、資金が必要になります。新しい事業を始めれば、思ったように売れない可能性もあります。
だから、決断には覚悟が必要です。経営者にとっての覚悟とは、無謀に賭けることではありません。リスクを理解したうえで、「それでもここで進む」と決めることです。

「いや、自分はそんな決断をした覚えはありません。他者の言うがままに従っただけです」とおっしゃる方もいるかもしれません。取引先から「もっと作ってほしい」と言われた。金融機関から新しい設備を勧められた。知人から新しい事業に誘われた。お客様から新しいサービスを求められた。その結果、事業が大きくなった。
確かに、チャンスを持ってきたのは自分ではないかもしれません。しかし、そのチャンスに乗ると決めたのは自分です。
世の中には多くのチャンスがあります。しかし、すべての人がそのチャンスに乗るわけではありません。「今はやめておこう」「もう少し様子を見よう」「失敗したら困る」と見送ることもできます。その中で、「やってみよう」と決めた。そこには、やはり決断があります。

そして、決断にはタイミングがあります。どれだけ良い話であっても、いつまでも考えていることはできません。お客様も、取引先も、市場も、チャンスも待ってはくれません。
「もう少し様子を見よう」と考え続け、結局何もしなかったのであれば、それは実質的には「やらない」と決断したことと同じです。
もちろん、何でもすぐに決めればよいわけではありません。情報を集め、数字を確認し、リスクを考えることは必要です。しかし、経営には、すべての情報がそろうまで待てない場面があります。最後は経営者が決めなければなりません。

起業も同じです。「いつか起業したい」「売上が増えたら法人にしたい」「仕事が増えたら人を雇いたい」「余裕ができたら新しいことを始めたい」。しかし、「いつか」「増えたら」「余裕ができたら」と考えているだけでは、未来はなかなか変わりません。
先に決めるから、行動が変わります。人を採用すると決めるから、その人件費を払うための売上を考える。店舗を広げると決めるから、集客を考える。設備を導入すると決めるから、その設備をどう利益につなげるかを考える。法人をつくると決めるから、会社としてどのように事業を成長させるのかを考える。

決断が先で、成長が後です。事業が大きくなったから決断するのではありません。決断したから、その次の成長が始まることがあります。
もちろん、決断すれば必ず成功するわけではありません。それでも、ほかっておいて大きくなった会社はありません。どこかの時点で誰かが、「やる」と決めています。その決断を引き受けることが、経営者の覚悟です。

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posted by itoh_gyosei at 00:00| 起業相談